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Text File  |  1996-01-02  |  10KB  |  214 lines

  1. 1. はじめに
  2.  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  3. 1.1. 概要
  4.  MIDIGraphyは、DTM向けシーケンスソフトウエアです。作者自身がDTM用としてこ
  5. れまで市販ソフトを使ってきて、「なぜこれができないんだあっ」というところを実現
  6. させ、「これはあると便利な人には便利で、必要な人には必要なんだろうけど、俺は1
  7. 回も使ったこと無いな」というところはとっぱらってしまってできたのがこいつです。
  8. 「使ったこと無いな」でとっぱらってしまったところ以外にも、作るのが面倒臭かった
  9. りアルゴリズムがよくわからなかったりして入れていないところも有ります。
  10.  内部データ構造等はすべて標準MIDIファイルフォーマットの規約に基づいて定義して
  11. あって、ファイル形式もSMF形式を採用しています。とりあえず標準MIDIファイルフォ
  12. ーマット規約に記述のあるイベントを全て編集可能なように作成したつもりです。とい
  13. うわけでシーケンス制御などの標準MIDIファイルフォーマットのメタイベントに関する
  14. 知識が有ったほうが理解は早いかも知れません。
  15.  あと、単なるMIDIファイル再生ソフトとしても便利なように、RCP,SNGファイルの読
  16. み込みをサポートしました。また*.LZHファイルをいちいち解凍しなくていいように、
  17. LHA圧縮ファイルからの直接読み込み機能を入れています。
  18.  
  19. (特徴)
  20.  ○グラフィックモードでは、ピアノロールを始め、複数タイプのイベントの同時表示
  21.   が可能(10種まで選択可).各表示ブロックサイズも任意に変更可.
  22.  ○イベントリストモードではイベントタイプ毎に表示オン/オフを設定可能.
  23.  ○ミキサーモードでは、鍵盤表示を始め、複数タイプのイベントの同時表示が可能
  24.   (10種まで).
  25.  ○イベント送信順序完全保証.
  26.  ○同一タイミング上のイベントシーケンスの編集が可能(イベントリストモード).
  27.  ・トラック数は最大128まで、チャンネル数は16までサポート.
  28.  ・チャンネル毎にプログラム名リスト/ノート名リストを設定可能.
  29.  ・音源プロファイルによるプログラム名/ノート名やシステムエクスクルーシブデー
  30.   タ編集などに対応.
  31.  ・表示設定はデフォルト登録、外部ファイルへの保存可能.
  32.  ・ファイルに保存した表示設定を随時メニューから呼び出すことが可能.
  33.  ・外部モジュールによる機能追加が可能.
  34.  ・標準MIDIファイルフォーマット0/1をサポート.
  35.  ・RCPフォーマットの読み込みサポート(MTDファイル未対応).
  36.  ・SNGフォーマットの読み込みサポート(マスタボリューム、リバーブ設定未対応).
  37.  ○LHA圧縮ファイルからのデータ読み込みサポート(SMF/RCP/SNGとも可).
  38.  ・QuickTime内蔵音源対応.
  39.  
  40.  
  41. 1.2. 動作環境
  42.  MIDIGraphyを使用するためには以下のものが必要です。
  43.  ・Macintosh本体
  44.  ・音源(下記のうちいずれか)
  45.   ・Host端子付きMIDI音源
  46.   ・MIDI音源
  47.    + Apple標準MIDI Interface
  48.   ・MIDI音源
  49.    + Apple標準互換のMIDI Interface
  50.   ・MIDI音源
  51.    + Apple MIDI Manager対応MIDI Interface
  52.    + Apple MIDI Manager
  53.   ・QuickTime2.0以降
  54.    + QuickTime Musical InstrumentsまたはQuickTime音色
  55.  
  56.  MIDIGraphyへのメモリ割当は1〜2MB程度確保してください。処理の高速化のために内
  57. 部データ構造をかなり大きくとっているため、ファイル容量の5〜10倍のメモリ容量
  58. が必要になります。
  59.  
  60.  なお、作者自身が現在までに動作確認した環境は以下の通りです。
  61.  ・Macintosh Quadra700 RAM20MB/HD200MB
  62.   + 漢字Talk7.1
  63.   + Apple MIDI Manager ver. 2.0.2
  64.  ・Macintosh PowerBook 145B RAM4MB/HD80MB
  65.   + 漢字Talk7.1
  66.   + Apple MIDI Manager ver. 2.0.2
  67.  
  68.  
  69. 1.3. インストール
  70.  フォルダ構成は以下のようにしてください。
  71.  
  72.   MIDIGraphy Folder(このフォルダの名前は任意)
  73.     ├ MIDIGraphy 本体
  74.     ├ (リソースファイル)
  75.     ├ Profiles                  (音源プロファイル用フォルダ:名称変更不可)
  76.     │ └(音源用プロファイル)
  77.     ├ Plug-in modules           (プラグインモジュール用フォルダ:名称変更不可)
  78.     │ └(プラグインモジュール)
  79.     └ Settings                  (各種設定ファイル用フォルダ:名称変更不可)
  80.        └(表示設定ファイル)
  81.  
  82.  リソースファイルは、使用するもののみMIDIGraphy本体と同一フォルダに置いて下さ
  83. い。現バージョンでは、MIDIGraphy.rsrc.J(日本語リソースファイル)が添付されて
  84. います。英語システムで使用する場合には、MIDIGraphy.rsrc.Jを削除するか、
  85. MIDIGraphy本体の入っているフォルダから出して下さい。
  86.  Profilesフォルダ内には使用する音源のプロファイルを入れておきます。使用しない
  87. プロファイルは削除するか、MIDIGraphy Folder, Profiles, Plug-in modules, 
  88. Settingsの4つのフォルダ以外に移動して下さい。プロファイルはProfilesフォルダ内
  89. にいくつあっても構いませんが、使用しないものは外しておいたほうが、ファイルオー
  90. プン時などの処理がやや軽くなります。
  91.  現バージョンでは以下のプロファイルを付属しています。
  92.   ・GM Profile
  93.   ・GS Profile
  94.   ・SC-55mkII Profile
  95.   ・SC-55 Profile
  96.   ・P-55 Profile
  97.   ・CM-64 Profile
  98.   ・Roland Profile
  99.   ・XG Profile
  100.   ・MU80 Profile
  101.   ・TG300 Profile
  102.   ・QY20 Profile
  103.   ・Universal Profile
  104.  Plug-in modulesフォルダには使用するプラグインモジュールを入れておきます。
  105.  現バージョンでは以下のプラグインモジュールを付属しています。
  106.  (1) 編集機能拡張用
  107.   ・PanByNote
  108.   ・RemoveVerbose
  109.   ・SelectOverlappedNotes
  110.   ・RoundOffBits
  111.   ・QuantizeNoteOff
  112.   ・RearrangeNotes
  113.   ・AlignEvents
  114.   ・RemapBeat
  115.   ・AddCode
  116.   ・DelayNoteOff
  117.   ・StretchTime
  118.   ・TrunOver
  119.   ・Exp2Vol
  120.   ・CopyBars
  121.   ・ConvertProg&Note
  122.  (2) 入力ファイルフォーマット変換用
  123.   ・RCP Import
  124.   ・SNG Import
  125.  (3) 出力ファイルフォーマット変換用
  126.   ・SMF0 Export
  127.   ・QTExport
  128.  Settingsフォルダに入っているウインドウ表示設定ファイルは、メニューから直接呼
  129. び出す事ができます。保存した表示設定のうち、頻繁に使うものをここに入れておきま
  130. す。
  131.  現バージョンではサンプルとして以下のウインドウ表示設定ファイルを付属していま
  132. す。
  133.   ・Effects setting
  134.   ・Instrument setting
  135.   ・Params setting
  136.   ・Time setting
  137.  
  138. 1.4. クイック・スタート
  139. 1.4.1. ポートセットアップ
  140.  最初に起動すると、MIDIポートセットアップダイアログが表示されます。MIDI 
  141. managerを使用する場合にはUse MIDI manager(MIDIマネージャを使用)を、またMIDI 
  142. managerを使用しない場合にはMIDIインタフェースを接続しているポート(Modemまたは
  143. Printer)を選んでOKをクリックしてください。また、QuickTime2.0以降がインストール
  144. してある場合はUse QuickTime(QuickTimeを使用)を選択すれば、Macintosh内蔵音源
  145. を使って再生することができます。なお、ポートをNone(ポート出力なし)を設定しても
  146. 起動は可能です(もちろん再生はできませんが)。
  147.  起動後ポート設定を変更する場合はMIDI>MIDI port setup...(MIDI>MIDIポート設
  148. 定...)を選択して再設定してください。
  149.  
  150.  <Apple MIDI Managerに関する注意事項>
  151.  ・Apple MIDI Managerを使用する場合、MIDIポート設定後、MIDI managerに付属の
  152.   PatchBayにてポート接続の設定を行なう必要があります。設定方法はMIDI manager
  153.   に付属のマニュアル、オンラインヘルプ等を参照してください。
  154.  ・Apple MIDI ManagerはApple Computer Inc.開発の機能拡張です。MIDI Manager対
  155.   応の市販MIDIソフト等にバンドルされて配布されています。雑誌付録CD-ROMやネッ
  156.   トワークを通じて配布されている、市販MIDIソフトのデモ版等にバンドルされてい
  157.   る場合もあります。
  158.  
  159.  <QuickTimeに関する注意事項>
  160.  ・MIDIGraphy Ver.1.1.0より、QuickTimeを使用して内蔵音源を直接鳴らすことがで
  161.   きるようになりました。MIDIポート設定で、Use QuickTime(QuickTimeを使用)を選
  162.   択して下さい。なお、これに伴い従来のQTPlayのサポートは中止します。
  163.  ・QTムービーへの変換を行なわず直接QuickTime音源を鳴らしますので、MIDI音源使
  164.   用時と同様な感覚で使用することができます。変換に伴うシステムエラー等も発生
  165.   しなくなります。
  166.  ・再生時、プログラムチェンジのタイミングが実際より遅れる場合があります。
  167.  ・QuickTime使用時はMIDI入力は使用できません。
  168.  ・QuickTimeはApple Computer Inc.開発の機能拡張です。漢字Talk7.5に付属して配
  169.   布されています。漢字Talk7.1に付属のものは旧バージョンため使用できませんの
  170.   で御注意下さい。なおQuickTime2.0以降はマルチメディアタイトルCD-ROM等にバン
  171.   ドルされている場合もあります。
  172.  ・QuickTime本体の他、QuickTime音色またはQuickTime Musical Instrumentsという
  173.   名の機能拡張が合わせてインストールされている必要があります。
  174.  
  175. 1.4.2. データのロード
  176. (1) SMFファイルのロード
  177.  File>Open...(ファイル>開く...)でファイル選択ダイアログが表示されます。ダ
  178. イアログにはファイルタイプが'Midi', 'TEXT', 'LHA ', 'BINA'のものが表示されます。
  179. 標準MIDIファイルを選んでOpenをクリックすると読み込まれます。サポートしているの
  180. は標準MIDIファイルフォーマット0および1です。
  181.  
  182. (2) RCP(GSD,CM6)ファイルのロード
  183.  Plug-in modulesフォルダ内に外部モジュールファイルRCP Importを入れておくと、
  184. RCP形式のファイルを読み込むことができます。
  185.  SMFと同様、File>Open...(ファイル>開く...)でファイル選択ダイアログが表示
  186. されるので、RCPフォーマットのファイルを選んでOpen(開く)をクリックすると読み
  187. 込まれます。コントロールファイル*.GSD, *.CM6を使用しているものの場合はそのコ
  188. ントロールファイルをデータファイルと同一フォルダに置いてください。なお、RCPフ
  189. ォーマットでのデータの保存はできません。
  190.  
  191. (3) SNGファイルのロード
  192.  Plug-in modulesフォルダ内に外部モジュールファイルSNG Importを入れておくと、
  193. SNG形式のファイルを読み込むことができます。
  194.  SMFと同様、File>Open...(ファイル>開く...)でファイル選択ダイアログが表示
  195. されるので、SNGフォーマットのファイルを選んでOpen(開く)をクリックすると読み
  196. 込まれます。なお、SNGフォーマットでのデータの保存はできません。
  197.  
  198. (4) LHA圧縮ファイルからのロード
  199.  File>Open...(ファイル>開く...)で表示されるファイル選択ダイアログでLHA圧
  200. 縮ファイルを選ぶと、圧縮ファイル内のデータファイル一覧が表示されます。ここで
  201. SMFもしくはRCP, SNGフォーマットファイルを選べば、通常のファイルと同様に曲デー
  202. タをロードすることができます。RCPデータで、コントロールファイル*.GSD, *.CM6を
  203. 使用しているものは、同一圧縮ファイルに同一内部パスで格納されていなければなり
  204. ません。なお圧縮ファイルへのデータの保存はできません。
  205.  
  206. 1.4.3. 曲データの再生
  207.  とりあえずMIDIファイルプレイヤーとして使用したい人は、データをロードしたら再
  208. 生ボタン(右向き三角印のボタン)をクリックするか、MIDI>Play>all(MIDI>再生
  209. >全体)を選んでください。曲データの再生が始まります。再生の停止は、停止ボタン
  210. (■印のボタン)を押すか、MIDI>Stop(MIDI>停止)を選んでください。
  211.  
  212.  
  213.  
  214.